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第19回 グラスファーミングスクール報告

7月16~18日の3日間にわたり、ニュージーランドより草地農業の第一人者ガビン・シース博士をお招きしてグラスファーミングスクールが開催されました。



開講挨拶ののち、ファームエイジ小谷よりニュージーランドと日本の違いについて、
続いてアレフの庄司社長よりこれからの日本の農業そして環境への取り組みと課題についてお話をしていただきました。
●講演
「どうして今、放牧なのか」ニュージーランドと日本の違い
 (小谷栄二:創地農業21副代表・ファームエイジ代表取締役)
「いま、未来を語ることは環境を語ることだ」 
(庄司昭夫;創地農業21代表・アレフ代表取締役)



ガビン博士から草地農業の基本的なお話しをしていただいた後、参加者の方に持ち寄っていただいた草地を皆で見て、さわって、考えました。こっちの草地はどうかな・・??皆さん真剣です。


「集約放牧25年・使命としての放牧」ストップ温暖化!
 (今井真人:北海道別海町酪農家・農援隊隊長)
集約放牧25年!!今井真人さんから農業・環境への熱~い思いをお話していただきました。


このスクールで大切にしていることは、参加者同士の「つながり」そして「意見交換」です。毎日ディスカッションをする時間があり、数名ずつのグループに分かれて意見を出し合いました。
そして、発表。他のグループの意見も共有します。
      
 
・「集約放牧導入の科学的手法」 (吉川友二:北海道足寄町酪農家)
夕食後、ニュージーランドで管理放牧に従事され、現在足寄町で放牧酪農をされている吉川友二さんより、日本でニュージーランドスタイルの放牧酪農をするためにはどうしたらいいのかについてお話をしていただきました。


吉川さんの講演の後は….恒例の「夜なべ談義」です!放牧や今興味があること、世間話やこれからの夢など、夜遅くまで話は尽きることなくとてもにぎやかな夜となりました。


2日目は実際に草地を見るフィールドセミナー、牧場を訪問して現場を見せて頂きました。
・北海道月形町 久保牧場(酪農)  「10頭で成り立つ酪農」研修

月形町の久保さんの牧場では放牧地にみんなで穴を掘って土壌分析させていただきました。
ガビン博士から草地を見る際に重要なことをコメントいただきました。




北海道月形町 若槻農場 「北海道初、ふゆ水たんぼ」
 (土づくりの原点は牧場もたんぼも同じです)
月形町の若槻潔さんのところでは「ふゆみずたんぼ」についてお話していただきました。

 
・北海道当別町 榮田牧場(循環型肉牛牧場)
 「飼料としての食パンと、商品としての堆肥」

当別町の榮田勲さんのところでは飼料としての食パン利用と堆肥システムを見学させていただきました。



夜なべ談義の前に「参加者リレートーク」を行いました・…
・独立農業法人 農業・食品産業技術総合研究機構 的場さんからは、環境問題と家畜の関係や、参加者の方からの質問についてなどをお話いただきました。

・有限会社 十勝しんむら牧場 新村さんからは「サステナブル=持続可能な~」をテーマに新村牧場における環境、循環に配慮した取り組みをお話いただきました。


●集約放牧に挑戦中!

・北海道天塩放牧研究会:代表 宇野剛司(北海道天塩町酪農家」)
 「放牧前後の違いと将来ビジョン」
天塩放牧研究会代表の宇野剛司さんから集約放牧に挑戦して4年目、現在の状態をお話しして頂きました。放牧をこれから考えている方には、先輩意見としてとても参考になりました。

・北海道後志放牧研究会:代表 斉藤信一(北海道喜茂別町「牧場タカラ」)
 「牛乳宅配から乳製品加工まで」
集約放牧に挑戦して2年目、後志放牧研究会代表の斉藤信一さんにお話していただきました。
素敵なスライド写真がバックに映し出されていました。



「放牧とチーズの関係」(欧州と日本の違い・放牧のメリット)
 (三浦 学:北海道伊達市「牧家」専務取締役)
㈱牧家 三浦学さんからはチーズづくりと土づくりの深い関係をお話していただきました。

・「1回搾乳で乳製品加工に挑戦中」
 (放牧からオーガニックミルクへ)
 (村上博昭:北海道清水町「あすなろファーム」
あすなろファームの村上博昭さんからは風土や自分達にあった酪農スタイル、乳製品加工や一回搾乳についてお話して頂きました。


最後のディスカッションでは これからの放牧酪農の課題を話し合いました。


3日間のセミナーは、放牧酪農に関する知識を深め今後の目標や課題を見つける、また参加者同士の情報交換・ネットワーク作りのとても良い場になったよう感じます。

今回は定員を大きく越え、全国から多くの方にご参加いただきました。
  参加していただいた皆さん、どうもありがとうございました!!


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「グラスファーミングスクール」を終えて     創地農業21  小谷栄二

酪農家・行政・農協職員 皆さんの視線が一致していました

ニュージーランド型の集約放牧を学ぶ「グラスファーミングスクール」。今回は発表者の充実もあって全日程2泊3日といつもより1日長いプログラムになったにもかかわらず応募が多く、定員30名の予定を急遽50名に拡大して実施しました。
 とりあわけ熱心に事前PRしたわけでもありませんから、放牧への関心がいよいよ高まってきたということでしょう。
とくに行政や農協職員の方々が全体の約3割に達し、さらに"全国の農協が受講すべきでは"とか"ぜひ、全国的に呼びかけてほしい"とのご意見をいただいたのは感慨深いものでした。
 多投入型の近代酪農から土地・自然と調和して持続する酪農へ、風景が変わる日が確実にそこまできています。


自分だけのためにでなく世界の人々や地球環境のために

今回の「グラスファーミングスクール」でもう一つ特徴的だったのは、たいへんに広い視野と社会的な使命感をもった方が多かったことです。
 そこには、牧場の経営だけにとらわれず、また酪農の枠すら超えたところから、酪農の使命や社会的な意義、貢献を考える姿勢があります。日本で放牧に取り組みことがすなわり地球環境を守り、世界の飢餓の問題に対しても貢献しうることを知っています。
 そうした熱い意見交換や発表の最後に、「はじめたくなる酪農の本」で紹介された久保さんが、年齢と膝の故障のために今年いっぱいとおっしゃっていた引退を撤回されるという感動の場面もありました。放牧は人を後押ししてくれるのだ、と実感しています。
by farms-net | 2008-08-05 10:12 | グラスファーミングスクール
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